身体能力の高い選手の特徴 ④連動性

『強いシュートを打つ選手』
『速い球を投げる選手』
『高く跳んだり、遠くに跳べる選手』
『長いシーズンを怪我なく出場し続ける選手』

これらの選手たちは共通して、全身をダイナミックにかつ連動させている特徴があります。

パフォーマンスを高めたり、怪我を予防する上で【全身の連動性】は重要な要素となっていきます。

なぜ、全身を連動させた方がパフォーマンスが高まり、怪我をしにくくなるのか。

今回は身体の連動性のメリットについてお話しいたします!

【連動性のメリット】

①発揮できるパワーの向上

人間の動きには、運動連鎖という動きの原理・原則があります。

一つの関節や筋肉が動くと、隣接した関節や筋肉も連動し、それが連鎖的に全身へ波及していくことをいいます。

運動連鎖の一例
身体の動きは、一部が動くと全身に波及される。

様々なスポーツ動作において、一つの筋肉や関節だけで動くよりも、より多くの筋肉や関節が連動してくれれば、より最大限の力を発揮しやすくなります。

柔軟性に加えて、全身が連動し身体操作能力を鍛えることで、より効率的に爆発的な力を発揮することが可能となります!

より大きな力を発揮するためにも、全身の連動性は非常に重要。

②怪我の予防につながる

ある動作に対して、全身の関節や筋肉が連動することで動作時にかかる負荷を分散させることができます。

しかし、動作に対して連動している部位と連動していない部位が存在すると、動きの中にひずみが生まれ、そこへ負担が集中し怪我につながります。

連結部位の動きが不足すると、隣接する連結部位は大きな可動性を要求される。
身体の動きも同じことが言える。

③アジリティ能力(俊敏性)向上

アジリティ能力を向上させるためには、瞬時に爆発的な力を発揮できるよう動きを制御しなければなりません。

そのためにも、前述したように全身の連動性が求められていきます。

特にターンする直前の減速から再加速するまでの間は、身体に物理的な力(慣性力など)が働き、姿勢が崩れやすくなり次のステップが踏めず、素早いターンを行うことが難しくなります。

全身が連動することで物理的な力による姿勢の崩れを防ぎ、次の一歩目への力を発揮しやすくなり、アジリティ能力向上につながります。

相手をかわすなどのプレーをトップスピードで行うためには、全身をしなやかに連動させて動きを制御できる能力が要求される。

このように全身を連動させる操作能力を獲得することにより、得られるメリットは多くあります。

適切に体を動かせるようになったら、全身が連動して動けるようにトレーニングを行なって行きましょう!

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身体能力の高い選手の特徴 ③背骨の柔軟性

背骨(体幹)は固めるだけじゃなく、柔軟性も大切ってご存知でしたか?

様々なスポーツにおいて、曲がる、反る、捻るなど必ず背骨が動いていきます。

怪我をしにくい選手やパフォーマンスが高い選手は特に背骨が柔らかい印象です。

背骨の柔らかさは、あらゆる競技の選手にとって非常に大切な要素になるのではないでしょうか。

今回は、背骨が柔らかいことでのメリットについてお話しいたします!

【背骨が柔らかいメリット】

①怪我のリスクを抑える  

背骨は重力や地面から押し返される力(床反力)を緩衝させること為に弯曲しているとされています。

背骨が固まり柔軟性が低下すると、各関節に加わる力を緩衝させることができず、怪我のリスクが高まってしまいます。

背骨の柔軟性が高い状態であれば、身体に加わる力を全身で緩衝できるようになり、怪我のリスクを抑えることにもつながります!

背骨の柔軟性が高ければ踏み込みなどの際に加わる力を緩衝させ、
怪我のリスクを抑えることができる。

②最大限の力が発揮できる

力を最大限発揮するためには、腕や脚の力だけでなく背骨も連動するが重要となります。

特に四肢の動きに対して、背骨を連動させる柔軟性がないことで、全身で力を入れることができず大きなパワーロスにつながってしまいます。

背骨が連動することでパワーロスを抑え、最大限の力を発揮することができるようになります!

四肢の動きに対し背骨が連動することにより
最大限の力を発揮することができる。

③ボディバランスの向上

背骨が柔らかくなることで、姿勢を保持する上で重要な『平衡反応』を引き出しやすくなります。

平衡反応とは、体の傾きに対して頭を垂直に保つ反応です。

頭部を支える背骨自体の柔らかさがなければ、頭部の垂直位を保てず姿勢を崩し、簡単にバランスを崩してしまいます。

背骨を柔らかくし、頭部を正しい位置でキープすることで最小限の力で姿勢保持ができるようになります。

激しい競り合いの中でも常に頭部の位置を垂直維持できれば
体のバランスは崩れにくくなる。

パフォーマンスを高めるためには、筋トレをして力をつけるだけでなく、しなやかに身体の動きをコントロールできるための柔軟性も必要となります。

凝り固まった背骨をしっかりほぐしてパフォーマンスを高めるきっかけを作りましょう!

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身体能力の高い選手の特徴 ②股関節を曲げる

フィジカルコンタクトが強い選手、高く跳べる選手、ターンが鋭い選手。

どの選手も股関節がしっかりと曲がっています。

より爆発的な力が発揮できる選手ほど股関節をうまく使いこなしているのではないでしょうか。

なぜ、股関節を曲げることが大切なでしょうか?

今回は股関節を使うメリットについてお話しいたします。

【股関節が使えるメリット】

①正しい姿勢をキープすることができる。

股関節をしっかりと曲げることで、パワーポジション(素早く反応し、即座に動き出す力を発揮しやすい姿勢のこと)をキープしやすくなります。

このパワーポジションをキープすることで、動き出しの際にお尻やもも裏の筋肉(大殿筋、ハムストリングス)の力が入りやすくなり、爆発的な力を発揮することができます。

②怪我の危険性を最小限に抑えることができる。

着地動作やストップ動作、踏み込み動作時に股関節が曲がらないと、膝関節を過剰に曲げて動作を行おうとしてしまいます。

 そのような動きでは膝関節を酷使してしまい、関節や膝関節を守る筋肉に負担がかかり、痛みやパフォーマンス低下に繋がってしまいます。

股関節が曲がらないと膝関節を過剰に曲げ、身体を支えようとする。
股関節が曲がれば、膝関節は過剰に曲がらなくなる。

股関節がしっかりと曲がることで、身体にかかる物理的な力(床反力や慣性力など)を動きのエネルギーとして利用することができ、筋肉や関節への負担を減らしながら、より爆発的な力を発揮することができるようになります!

競技能力の向上や怪我予防のためにも股関節がしっかりと曲がるかチェックしながら、トレーニングを行なっていきましょう。

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身体能力の高い選手の特徴 ①〜姿勢〜

パフォーマンスが高いアスリートは立っている姿勢がとにかく綺麗です。

身体能力が高い選手や怪我のしにくい選手ほど、真っ直ぐに立っているのではないでしょうか。

姿勢が良くなることは、身体能力や怪我の予防の側面からしても大切な要素だとご存知でしたか?

【いい姿勢のメリット】

①各関節の噛み合わせが良くなる。

各関節の噛み合わせが良くなることで、骨で姿勢を安定させます。

骨で安定することで無理に筋肉で支える必要がなくなり、余計な力が抜けて、柔軟性の改善につながり、怪我をしにくい体になります。

②筋出力(パワー)が向上する。

筋肉は適切な長さの時に、最大限の力を発揮することができる特性があります。

いい姿勢であれば、各筋肉の長さは適切な長さに保たれているため、最大限の力を発揮しやすくなります。

【いい姿勢の条件】

いい姿勢とは、横から見たときに

 耳の穴-肩-股関節-膝関節の前-くるぶしの前

これらの部位が一直線上にある状態です。

参考文献:臨床運動学 第3版

姿勢が崩れると関節の噛み合わせや筋肉の伸びが悪くなり、怪我のリスクやパフォーマンスの低下につながります。

いい姿勢であることが、素晴らしいアスリートになるための第一歩です!

鏡の前に立って是非チェックしてください!

崩れている場合は、適切なストレッチやトレーニングを行い姿勢を正せるようにしましょう!

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L-fit.オリジナルセミナー 〜足関節局所トレーニング編〜

前回の足関節の評価を活かし、

・扁平足タイプ

・ハイアーチタイプ

の2種類に分けて、それぞれに必要な足関節局所のトレーニングをお伝えします。

 

①足関節底屈・背屈可動域改善

どちらのタイプでも共通して改善したいのは、足関節底屈、背屈の可動域制限になります。可動域制限は足関節底屈筋の機能不全やKnee-in toe-outを引き起こしてしまします。

特に距骨の後内側滑りが阻害されることで、足関節背屈制限、足部外転を伴う背屈になります。その結果、立位で荷重することで膝外反つまりKnee-in toe-outしやすくなってしまいます。

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②ハイアーチタイプに対するアプローチ

ハイアーチタイプはLeg-heel Angleで内反、NDで舟状骨が下制しなかったパターンです。

ハイアーチタイプは距骨下関節が回外しています。これに対して前足部の回内可動域が確保されていればKnee-inを呈することは少ないですが、前足部の可動域制限を伴っていた場合、前足部の可動域制限を膝の外反で代償することでKnee-in toe-outを呈するため、注意が必要になります。

逆に前足部の可動域が確保されていれば、足部の外側に荷重が集中しやすくなる為、足関節内反捻挫やジョーンズ骨折のリスクが高まる可能性があります。

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③扁平足タイプに対するアプローチ

扁平足タイプはLeg-heel Angleで外反、NDで舟状骨が1cm以上下制したパターンです。

扁平足タイプはショパール関節外転を伴います。これは後脛骨筋の機能不全が要因として考えられます。

ショパール関節が外転することで、足部の内側に荷重が集中しやすくなります。

すると、外反母趾や足底筋膜炎などのリスクが高まる可能性があります。

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どちらのタイプなのか評価して、それに合ったトレーニングをすることで、足関節をニュートラルの状態を保てる様になります。

この様にして関節の安定化を図った上で全身の連動性を高めるトレーニングへと移行していくことが重要です。

局所の問題は必ず全身に波及していきます。

だからこそ第一優先は関節安定です。

 

L-fit.オリジナルセミナーでは、この様に局所の評価から改善の方法、全身の連動性を高めるトレーニング方法をお伝えしています。

L-fit.オリジナルセミナー 〜足関節運動学編〜

L-fit.オリジナルセミナー担当講師の渡辺です。

L-fit.がどのようなコンセプトを基にコンディショニング・トレーニングを展開しているのかを医療従事者向けにお伝えしていきます。

ここでは、OKC(足底が床に固定されていない状態)とCKC(足底が床に固定された状態)の時の足関節の関節運動についてお伝えしていきます。

【OKC】

足関節底屈には外反

足関節背屈には内反

の動きが連動して起こると考えられます。

【CKC(歩行)】

CKCの動作を考えるときは、歩行に着目して考えると様々な動作に応用できると考えています。その為、CKCについては歩行動作を中心にお伝えします。

I.C〜L.Rでは足関節背屈、距骨下関節回外位で接地をします。骨性に安定性を得られたポジションのため、初期の強い衝撃に耐えられます。

その後、L.R~Mstにかけて足関節は背屈、距骨下関節は回内していき、衝撃の吸収と荷重のコントロールをしていきます

これを制御するのが、後脛骨筋とヒラメ筋です。この筋肉がしっかりと働くことで、足関節の過剰な背屈や回内を防ぎます。もしこれらの筋肉がサボっていると、回内が過度になり扁平足障害に繋がったり、前足部に過重が集中してしまい、前足部の障害に繋がってしまいます。

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Tstは立脚期最後の蹴り出しで、足関節は底屈、距骨下関節は回外していきます。

蹴り出しは母趾球で行えることが重要で、母趾球で蹴り出しをすることで、反対側に重心を移動させることができ、スムーズな歩行に繋がります。

母趾球で蹴りだす為には、長腓骨筋の機能が重要になります。

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この様にOKCとCKCの動きはそれぞれ異なる為、OKCの動きの評価なのか、CKCの動きの評価なのか分けて考える必要があります。

最終的な目標はCKCの動作改善です。

CKCの動作を正しく行うためには、最低限OKCでの動作が改善しなければなりません。

 

その為、オリジナルセミナーではCKCの評価と合わせてOKCの評価を行い、足関節のどこに問題があるのかを見つけて改善を図っていきます。

L-fit.オリジナルセミナー 〜足関節解剖学編〜

L-fit.オリジナルセミナー担当講師の渡辺です。

L-fit.がどのようなコンセプトを基にコンディショニング・トレーニングを展開しているのかを医療従事者向けにお伝えしていきます。

 

今回は足関節(距腿関節)と距骨下関節の解剖学について説明していきます。

足関節は脛骨、腓骨で構成されるほぞ穴と、距骨で関節をなすらせん関節と言われています。

足関節の骨の構造的な特徴として大切なのが、距骨滑車です。

距骨滑車は前後の幅の広さが異なり、前方が広く後方が狭いという特徴があります。

足関節は背屈することで距骨が後方に滑り、距骨滑車の前方がほぞ穴に嵌るため、足関節は背屈することで安定すると考えられます。

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逆に足関節底屈位は、距骨と脛骨、腓骨の適合が失われていくため不安定になりやすいと考えられます。これを安定させるためには筋の働きが重要になります。

特に足関節底屈30°以上は骨性の安定性が乏しいと言われており、筋の中でも

長腓骨筋、後脛骨筋の両筋による関節圧迫作用が大切になります。

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距骨下関節は凹状の距骨下面と凸状の踵骨上面が関節をなす顆状関節です。

運動軸が矢状面に対して41°、水平面で正中線に対して約23°の傾きを持っているため、回内い、回外の運動を大きく行うことが出来るという特徴があります。

距骨下関節は足部の安定性と深く関係しており、回外することで横足根関節の縦軸と斜軸の運動軸が交差し足部は剛性が増し、蹴り出し時に有効に働くとされています。

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どのような肢位で関節が安定するのか、どのような筋の作用で関節が安定するのか。

そのようなことを理解しながら関節の評価・アプローチ・トレーニングを行なっていくことが大変重要になります!

 

【参考文献】

プロメテウス解剖学アトラス第2版

足関節・足部の解剖とその機能的役割 -機能解剖からみた関節運動、運動連鎖、臨床応用-