脊柱の柔軟性が体幹力を上げる

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L-fit.のTraining conceptの一つである脊柱柔軟性についてご紹介します!

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背骨は衝撃(重力・床反力)を分散する機能を持つ

背骨(脊柱)は前から見ると真っ直ぐですが、横から見るとS字のカーブを描いています。

地球上に常に存在する重力ですが、私たち人間は、4足歩行の動物よりもその影響を強く受けています。進化の過程で立位となった人間と重力の関係を良好に保ってきたのが「背骨」です。 

S字カーブを描くことでその重力の抵抗を分散し、カラダを支えていますが、その湾曲が減少や増大するなどしてS字カーブが崩れたり、背骨の柔軟性が低下してしまうと、力を分散させることができないため怪我をしやすいカラダになってしまいます。

脊柱は3つの弯曲があることで衝撃を吸収できるとされています。

ニュートンの第3法則|作用・反作用の法則

物体に対して力を加えるとそれと同等の力が返ってくるとされており、地面を押せばその力の分だけ地面から反作用として力が返ってきます。

その反作用の力を吸収できることでその動作は成り立ちます。

組織損傷する原因

例えば高所からジャンプをした際に、関節を曲げて着地するかと思います。
関節を曲げずに着地をすれば、膝や腰椎、頸部、頭部などに衝撃が伝わり損傷を起こしてしまいます。
脊柱に限らず、吸収できなかった反作用の力によって組織が損傷してしまいます。

通常は上述の通り反作用の力を吸収することで動作が成り立つため、吸収する力に依存して力発揮されることになります。
しかし加速度を持つことでより大きな力となり、脊柱を中心とした衝撃を吸収する機能を十分に果たせていないと、荷重関節の組織損傷を引き起こすことになります。

脊柱の緩衝能力と力発揮

脊柱は3つの弯曲(頸椎前弯・胸椎後弯・腰椎前弯)を有しており、その弯曲によって緩衝しているとされています。

その力は弯曲が0に対して3つの弯曲を有することで、10倍の力を発揮するとされています。
弯曲0の状態で力を発揮しようすれば、反作用を吸収する力がないため作用させる力発揮は困難となります。
逆に脊柱の3つの弯曲を形成することで自身が有している力を十分に発揮できる様になるのではないでしょうか。

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弯曲が減少する原因

体力低下・疲労
心因的ストレス
内臓疲労

疲労やストレス、食生活によって交感神経節を有する胸髄支配領域の筋緊張が高くなることで脊柱の可動性を低下させてしまいます。

そのため弯曲が増加・減少する原因は力学的な問題に限らないことから、多角的なアプローチが必要となります。

脊柱の弯曲と緩衝作用
✔︎作用・反作用によって発揮できる力は変化する
✔︎脊柱の緩衝能力が低下していると発揮できる力が制限される
✔︎脊柱の弯曲の減少は多様な原因で起こる

ストレッチ

胸郭ストレッチ

❶横向きに寝て、下側の肘を床につけ上半身を床から離す。上側の手は後頭部に。

❷下半身を床から離さず、下側の肩甲骨をお尻側に引き付けるように背骨を横にたわませる。
※上側の肩甲骨を真上に突き出すイメージで動かすとより伸びます。

❸背骨の動きと同時に下側の手のひらを天井に向けるよう捻る。

上側の脇腹に伸びている感じがすればOKです!
左右10回を目安に複数セット行いましょう!

腹筋ストレッチ

❶うつ伏せになり、指先を正面に向けて両手を床につけ、上体を反らせる。
※反らせる際は、あごを引きながら行うと背骨全体を反らすことができます。
※手のつく位置で上体の反る角度を調整できます。無理のない範囲で反らせましょう。

❷一方の肩甲骨をお尻へ引き下げるように動かしながら上体を横に倒していきます。
※指先は固定したまま、肘のシワを正面に向けるようにすると肩甲骨が下に動き始めます。

❸反対側の脇腹が伸びていればOKです。

左右交互に10回を目安に行いましょう。
無理のない範囲から動かし、徐々にできる範囲を広げていきましょう!

分離ストレッチ